投票しよう、選挙のポスター、平成明朝体

参議院議員選挙の公示日の6月22日、東京新聞の朝刊。朝日新聞にはなかった。見出しの書体はヒラギノ角ゴシック体W7。久しぶりに気持ちがよい広告。こんな広告は初めてだ。写真はArkadiusz Podniesiński。福島原発の事故を取材しているポーランドのジャーナリスト。

 

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参議院議員選挙のポスター。近所の町会の掲示板で見たのは、A4(297mm×210mm)とA2(594mm×420mm)サイズ。A4はポスターのサイズじゃない。チラシだ。各戸に配りなさい。それにしてもこんな情けないポスターになにか効果が期待できるだろうか。モデルは、以前に書いた(41回目/4月28日)「選挙年齢が18歳以上に。」と同じ広瀬すず。「18歳」もこっちもなんだか暗い。憂いがあるといえばよくきこえるか。こんな地味なものでどうするつもりか。選挙の告知ポスターのデザインとしてみれば、レベルがひくすぎる。貼られている環境も悪い。こんなのグラフィックデザインじゃない。基本ができていない。やる気がない。

 

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候補者のポスター掲示板と同じ場所に、選挙告知ポスターのスペースを設けるべきである。サイズは最低でもB全にする。それ以外に、街の主だった通りに立て看板を設置して選挙の告知をにぎやかにする。投票をうながすポスターは、期間中に各駅と電車やバスの交通機関のなかに掲示するべき。繁華街やターミナル駅で単発でイベントやっているだけじゃ足りない。日常的に街中に選挙期間であることをちゃんと宣伝してほしい。目立たなければ話にならない。政党のポスターは個人の家の塀などに貼ってあるが、そのついでに投票行動を促すようなポスターを作ればよい。選挙期間中は特別な日々であることをみんなに知らせなければならない。

 

選挙のたびに疑問がわく。選挙管理委員会は投票率をあげる気はあるのか。その質問を行きつけのラーメン店でたまたま会った国会議員にたずねた。「現政権は投票率があがってほしくないから、選挙管理委員会がやる気がないのは当たり前」と言われてしまった。

 

今朝の新聞で、早くも投票率が悪くなると予想をしている。個人的に「投票しよう」というポスターを作りたかったが実現できなかった。やるとしたら、どんな言葉がよいだろう。

 

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京都賞、平成明朝体。横にあるのはS明朝体ソフト(こんな変な書体があるのだ。A1まがい、A1も出自の怪しい相当なまがいものだけど、いずれにせよ東京築地活版製造所の五号~写研MM-OKLをアレンジした出来の悪い書体がはびこっている)。それにしても、いまどき平成明朝体を使う神経がわからない。〈うろこ〉と〈はね〉〈横棒の起筆部と、水平のライン〉〈縦棒の垂直のラインと、先端と末端の鋭角的な処理〉をよく見てほしい。これは最初期のデジタル書体で、低解像度用のプリンターのために開発された。錯視の調整がまったくなされていない。水平垂直線を主にして曲線はなるべく減らしている。曲線はまた、簡単なカーブで処理されている。まともなデザイナーはこのような書体を使ってはいけない。このような書体がいまだに販売されているのも悲しいが、使う者が書体の吟味をきちんとしなければならない。何をしているんだろう。

 

80年代後半のプリミティブなデジタルフォントと、明治期の金属活字をもとにした出来のよくない擬古書体をあわせるデザイナーの神経。

 

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GOLD’S GYM は、この道を左に曲がる?

 

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十貫坂教会の説教のタイトルシリーズ。

 

「しりごみするな。真っ直ぐ歩け!」私たちのことか、姑息な手段で憲法改正をねらう奴らのことか。

 

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「救いの根拠はどこにある?」奴らに我らを救う気はない。

 

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前回に続いて「TIME」の表紙。戦争は今もある。左上のキャッチは〈イラクの永遠の戦争〉、右下のキャプションは〈イラク北部のISISが制するモスルを見張るクルドの兵士〉。この雑誌では、毎週のように生々しい戦争と難民の写真が載っている。

 

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7月のカレンダー。陶器の犬。これは線香立て。

 

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2011年の8月のNHKのBSプレミアム「オオカミはこうしてイヌになった~遺伝子1万5千年の旅~」の再放送を見た。福岡伸一さんが、ロシアの「細胞・遺伝学研究所」で、野生のキツネを家畜のキツネにする研究を見学する。野生の灰色キツネの子供から人になつくものを選んで育てる。これらが何世代もすると、巻いた尾のものがでたり、甘噛みするもの、腹を見せてこびるもの、尾を振る、垂れ耳、顔に模様のあるものがでくる。家畜化した馬や牛の模様もこれである。イヌの祖先がオオカミであることにもつながる。

 

この絵本はオオカミからイヌへの歴史を描いている。群れからはなされてしまった幼いオオカミが、孤児の少年と出会う。NewYork Times の書評で見つけた。表紙の犬とオオカミの絵に惹かれて購入。

 

最後のほうに、オオカミについてこんなことが書かれている。

 

The wolves are still out there, but it’s getting

harder for them to live wild and free anymore.

They need our help if they are to survive.

 

オオカミを救おう。

 

『From WOLF to WOOF!』Hudson Talbot著/NANCY PAULSEN BOOKS/ハードカバー/頁サイズ=228mm×272mm

 

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今日の一曲。

Summer In The City/Lovin’ Spoonful