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〈石川九楊展〉

7月5日から、「書だ! 石川九楊展」が始まった。チラシ(裏面4種)、ポスター、図録(縦横二分冊)などをお手伝いした。よく考えられた展示デザインで見応えがある。じっくりと石川さんの作品を鑑賞できる。これほどまとめて見られるのは貴重な機会だ。ぜひ、ご覧いただきたい。30日まで。

美術館の大きな壁面のそばにいるのは、私のアシスタントの赤波江さんと京都精華大教授の高橋トオルさん。入口の看板には字游工房の鳥海修さん。いずれも内覧会で。

 

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〈K〉

『K』谷口ジロー:画/遠崎史朗:作/リイド社/1988年刊/part 1から4まで/A5判/並製

『K』谷口ジロー:画/遠崎史朗:作/双葉社/1993年刊/part 5が追加されている/A5判/並製

 

両方とも私のデザイン。リイド社のはジャケットだけ外回りのみ。双葉社の本では、目次、扉、奥付、ノンブルと柱をあらためて作っている。別丁扉(化粧扉)には、カラーでリイド社版のカバー絵を使用。カバーの絵は、新版のための谷口さんの描き下ろし。

 

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〈多和田葉子〉

朝日新聞の新連載、「多和田葉子のベルリン通信」(5月19日)。〈歴史の輪郭が次の世代に伝わりにくくなってきた。〉というのは、日本も変わりない。21世紀は20世紀とはまったくちがう。時間はつながっているはずなのに。19世紀と20世紀もそうだったのだろう。美術の歴史をみるだけでも、20世紀は大きな変化をとげている。21世紀もまたとんでもない時代。

 

〈今ドイツ社会が揺らいでいるのは、難民を受け入れたからでもテロ事件が起ったからでもない。保守も革新も同意していた歴史の輪郭が次の世代に伝わりにくくなってきたからだ。ナチス政権が人種、思想、宗教を理由に差別、迫害、殺人を行ったこと、言論の自由を侵害したこと、ナショナリズムを煽って侵略戦争を行ったことは、どんなに政治的立場が違っていても一応みんな認めてきたはずなのに、それを平気で否定するような演説が現れ、支持者を得るようになってきた。〉

 

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〈ソウルの表示と巻貝〉

 

前回のソウルのつづき。大統領弾劾のデモがある世宗路のそばにこんな巨大巻貝がある。一体なんだろうか。夜は隙間からライトが点灯。通りの表示は、ハングル、簡体字、日本語の三ヶ国。以前は日本語はなかった。日本人の観光客が多いのだ。空港でたくさん会った。隣国の爆買いのひともいた。

 

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〈灘本さん〉
森英二郎さんが、自身のブログMEXOS-HANAXOSで灘本唯人さんの思い出を書いていた。60年代のデザイナーには関西出身のひとが多い。田中一光、横尾忠則、早川良雄、黒田征太郎、長友啓典、山城隆一、永井一正など。伊野孝行君と丹下京子さん、霜田あゆ美さんが灘本さんの絵を描いてくれた。ちなみに、彼らは灘本さんから顔もおぼえられていなかったという。個人的には、灘本さんから60年代と70年代のお話をきちんと聞いておきたかった。残念だ。

 

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〈オリンピック〉
このブログは7月は1回だけ、ついに8月はさぼってしまった。そして、9月になってしまった。7月の二回の選挙の投票率のこと(宮崎県西米良村は参院選で投票率91.13%だ)を書こうと思っているうちに、オリンピックが始まった。東京オリンピックには大反対だけど、見てしまう。開会式の演出は、『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス。シンプルでよかった。聖火がぶら下がるアイデアがおもしろい。その後ろの太陽のような動く彫刻も怪しくてよい。誰だろう。隈研吾はどうするんだろう。音楽もよかった。テレビの解説は、なぜブラジル音楽の詳しいひとをゲストにしないんだろう。盛り上がるのに。閉会式でブラジルのこどもたちがアカペラコーラスで唄った「君が代」に聴きほれる。東京のプレゼンテーションは、渋谷の交差点とマリオのイメージ。今の日本はゲームなのか。それにしても、新聞やテレビの毎日のメダル騒ぎは、はしゃぎ過ぎ。

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参議院議員選挙の公示日の6月22日、東京新聞の朝刊。朝日新聞にはなかった。見出しの書体はヒラギノ角ゴシック体W7。久しぶりに気持ちがよい広告。こんな広告は初めてだ。写真はArkadiusz Podniesiński。福島原発の事故を取材しているポーランドのジャーナリスト。

 

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「TIME」はアメリカの週刊誌。最新6月27日号の表紙。これはオールランドの犠牲者の名前。グラフィックなデザイン。「TIME」は表紙だけでなく、本文のデザインもしっかりしている。もちろん写真は素晴らしいし、インフォメーション・グラフィックもよい。タイポグラフィも水準が高い。日本の雑誌、週刊誌とはくらべものにならない。この表紙は強い。TIMEに限らない、The New York Times、the guardianを見ても、まず写真が、そしてタイポグラフィが優れている。グラフィックデザインが活かされている。平面のページで、動画に出来ないやりかたがあることがわかる。それが気持ちよい。

 

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今年も「春一番コンサート」のポスターを、森英二郎さんとつくった。二人で相談して今年は、雲と風をテーマにした。森さんは苦心したようで、二点の木版画を彫った。最初はリアルに、それで気に入らずデフォルメした雲になった。気持ちのよい絵である。

 

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非常勤で講師をしている、阿佐ヶ谷美術専門学校の校庭に貼ってあった18歳の選挙のポスター。これはデザインではない。グラフィックデザインで何かを伝えようとしていない。口を半開きにしたセーラー服の少女は何を象徴しているのか。本気なのだろうか。こんなので選挙に行く? 君。

 

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